介護施設で働こうと決めた理由を教えてください。
病院勤務のときに、介護施設から搬送されてくる患者様を診て、もっと早くに連絡できなかったのかという場面に何度か立ち会いました。いったいどんな状況なのか一度見てみたいという思いがあったのと、母の看病で完全に夜型の生活になってしまっていたので、夜勤の非常勤という条件だった特養で働くことにしました。
浪岡 布美子
夜勤/准看護師
2016年7月入社
衛生看護科の高校を卒業して19歳で出産。専攻科を中退し子育てに専念し23歳で総合病院の循環器に就職。緊張感の中、全力で取り組んで結果を出すことに、看護職としての使命感とやりがいを感じていました。そこは12年間勤務しましたが、特別養護老人ホームの夜勤の看護職に転職し、そこで10年間勤めました。
母の看病のために病院を退職。その母を看取ったあとに、結果ではなくプロセスが大事な看護もあるということに気付いて、急性期での看護はもういいと考えるようになりました。母のこともあって再就職も積極的にはなれず、登録しておいた転職サイトにも希望項目をチェックせずにいました。そうしたら、介護施設からの案件ばかりが届くようになり、病院よりも需要があるみたいだし、せかせか働きたくなかったので、介護施設に少し興味を持ちました。
病院勤務のときに、介護施設から搬送されてくる患者様を診て、もっと早くに連絡できなかったのかという場面に何度か立ち会いました。いったいどんな状況なのか一度見てみたいという思いがあったのと、母の看病で完全に夜型の生活になってしまっていたので、夜勤の非常勤という条件だった特養で働くことにしました。
お看取りで見守るといっていても、苦しむ親の姿を見て病院に駆け込んでいたという状況があったことがわかりました。病院では患者様ばかりみていましたが、ご家族の気持ちを知るきっかけになりましたね。夜、ベッドサイドでご入居者様とお話しをして、そこから見えてきた情報を日中帯のスタッフさんと共有し、みんなの役に立てていることが楽しかったですね。でも、非常勤の夜勤という立場ですから、ほころびに気づいても意見を聞いてもらえる場がなくて、結局、文句という扱いになってしまうストレスに耐えられなくて辞めてしまいました。
好きな犬に囲まれて癒される生活もいいかと家に入りましたが、半年で働きたくなりました。あらためて、ご入居者様とゆっくり向き合う時間を過ごせるだろう介護施設の夜勤の仕事を探しました。そこで見つけたのがベネッセの施設。最初に見学をさせていただきましたが、そのときに感じた「ここなら自分も認めてもらえそう」という印象が、企業理念や面接のホーム長の言葉からも感じられ、ここなら大丈夫とお世話になることに決めました。
特別な場所を設けなくても、日々の仕事の中で感じたことやご入居者様のことなどを、まわりの介護スタッフに常に聞いてもらえる環境ですね。何かを聞こうとか、意識を傾けようとすることがみんな上手で、ホーム全体がそういう風土になっています。特養でも同じような環境でしたが、以前はご入居者様のお話しを立ったまま聞いていたとすると、ここでは目線を合わせてすわってお伺いするくらい意識は違います。究極のサービス業という概念が自然と浸透しているという印象です。
機器もない、医師もいない環境での夜勤に不安を感じるかもしれませんが、日中帯の看護スタッフがご入居者様のわずかな変化にも気付き、すでに何らかの対応を経た上で申し送りがされています。そのため夜間帯は医療機関に連絡してもすでに情報共有がされているので安心できます。お一人おひとりの情報を把握しているので起こりうることを予測できますし、緊急時でも的確な対応ができるから大丈夫。責任の大きさに追いつめられることもなく、人に寄り添う看護の集大成として、私は楽しく働いています。