病院と違う環境で戸惑ったことはありますか?
病院では先生の指示どおりに動いていましたが、ホームではお薬ひとつにしても、お一人おひとりにこれまで構築してきたいろんな対応の仕方が存在しています。それを覚えることに最初は少し戸惑いましたね。病院だとご家族の方も毎日のようにお見舞いに来られるので接点はもてましたが、ホームだとご家族によってお越し頂く頻度が違います。どうやってご家族とかかわっていけばいいのか悩む時期もありました。
石橋 智美
正社員(常勤)/看護師
2017年4月入社
おじいちゃん子で、入院のお見舞いで看護師さんたちの働く姿にかっこいいと興味を持ったのがきっかけです。姉がベネッセの介護スタッフで、私も介護で働きたいと思い相談したところ、看護師のほうが向いていると勧められて看護の道に進みました。
総合病院で勤めたていたとき、入院中の患者様のところに介護施設のスタッフの方がお見舞いによく来ていました。その際患者様が、さっきまでの落ち込みはどこにいったのというくらいに、まるで家族の方が来たようにすごく元気になるのを何度も見ていました。介護施設はどんなところなのか興味を持ったことと、姉の太鼓判もあってベネッセで働くことにしました。
病院では先生の指示どおりに動いていましたが、ホームではお薬ひとつにしても、お一人おひとりにこれまで構築してきたいろんな対応の仕方が存在しています。それを覚えることに最初は少し戸惑いましたね。病院だとご家族の方も毎日のようにお見舞いに来られるので接点はもてましたが、ホームだとご家族によってお越し頂く頻度が違います。どうやってご家族とかかわっていけばいいのか悩む時期もありました。
病院では患者様と長く話せることはできませんでしたが、ホームだとご入居者様のお話を伺うことに時間をかけられます。ある日、失禁したことで不安になってしまったご入居者様と、時間をかけてちゃんとお話しすることがあり、病院との違いを感じました、自分から話しかけることで信頼を築いていけるかもしれないというきっかけになりましたね。仕事中も「ここはこうしたほうがいい」とふたりの先輩看護スタッフがその都度教えてくれたりして、常に気にかけてもらっていることですごく安心できました。
病院だと治療が最優先。入院時に身体拘束の同意書にサインをもらい、必要性が低くても予防のために最初から拘束を行って、問題がなければはずしていくというのが普通でした。ホームではフットセンサーすら使用には十分な検討を重ねます。ご入居者の方が自立に向けて意欲的に取り組まれていること、それに対し、介護スタッフがかかわっていく取り組みや一緒に過ごす時間をすごく大切にしていることに、病院とは違った魅力を感じました。
「お薬を増やすことをご家族が嫌がっています」と教えてくれた介護スタッフさん。往診の先生にお薬をお願いするときなど、医療面のことでも介護スタッフさんに相談する事で新たな気付きを得られることがあります。ご家族の方にとっても介護スタッフさんはどんなことでも相談できるほど身近で信頼できる存在です。ここでは介護スタッフさんのほうがその人その人のことをよくわかっています。助けられていることが本当にたくさんあって、なんでも相談するようにしています。
長く人と関わっていける看護を目指しています。先輩たちの対応を見てその手応えを感じています。そのためにはご入居者様やご家族の方としっかりと信頼関係を築くことが大事です。パーキンソン病を患っていて、誰ともしゃべらずにリビングのソファでずっと寝ているご入居者様に毎日話しかけていたら、少しずつコミュニケーションが増え、現在では遠くからでも私を見つけると手を振ってくれるようになりました。あきらめなければ出来るようになる場面は必ず見つかる。私にとっても、ご入居者様にとっても、とても大事なことだと感じています。
入社時の面接の場では、職種間の壁のない環境にしたいと伝えました。「看護師だから」と壁を作ってしまう人はいないと姉からも聞いていましたし、私自身も人間関係で嫌な思いをしたことは一度もありません。ほとんど定時で帰れるので仕事のあとの予定も立てやすく、連休で友だちや家族とも旅行にも出かけます。結婚してからもいろんな働き方が選べるので、ずっとこのお仕事を続けていけそうです。看護師になって8年目。とても大事な時期をベネッセで過ごせてよかったと思っています。
まだ慣れない部分もあるかもしれませんが、入社したときから、介護スタッフと同じ目線で話ができることにすごいと感心しました。相談と判断ができるベテラン看護スタッフふたりの存在も大きく、いろいろと勉強させてもらっているようです。意思がしっかりとしていて気遣いもできるので、スタッフの中心となって活躍してくれることに期待しています。