大学病院で脳神経内科や眼科などを経験。妊娠を機に退職後は10年間、育児に専念したのち、ベネッセで看護師として復帰する。2児の母。

10年のブランクを経て復職。自分らしく働ける経て復職。
自分らしく働ける喜びを感じています。


どのようなキャリアを
歩んできましたか?
看護学校を卒業後、主に大学病院の脳神経内科や眼科、消化器内科などを経験してきました。手術室での勤務経験もあります。
転機になったのは31歳のときです。第一子の出産にあわせて産休や育休の取得を希望したものの、諸事情で叶わず、退職せざるを得なくなりました。その後、続いて第二子の出産と育児に専念したため、気付いた頃にはキャリアのブランクが10年になっていました。
ベネッセのホームでの
復職に至った経緯は?
子どもの少年野球で知り合った保護者のなかに看護師の方がいて「夜勤だけで働いている」という話を聞きました。それなら自分にもできそうだと感じ、本格的に復職を考え始めました。
どこで働こうか検討していたときに見つけたのが、ベネッセのホームです。復職にあたって重視したのは通勤時間と勤務形態で、ベネッセのホームは自宅から電車で10分ほどの場所にあり、通いやすそうだと思いました。また、募集要項を見ると、フルタイムの勤務に加え、時短や夜勤のみといった募集もされていたことが決め手でしたね。
そこでまず、週1〜2回の夜勤のみを行う夜勤専従の看護師として現場に復帰しました。平日、子どもの登下校時は家にいられましたし、勤務日数もさほど多くないため、寂しい思いをさせることは少なかったと思います。

数年前に日勤のみの
勤務形態に変えたそうですね。
日勤と夜勤の両方を担当した時期もあったのですが、年齢を重ねるにつれて夜勤後に体調を崩すことが多くなりました。特に40代後半にはそれが顕著になり、体調不良に悩む日々が続きましたね。
そこでホーム長に相談し、日勤だけの担当にしていただきました。勤務中は主に、ご入居者様への処置や薬のチェック、バイタル測定や食事介助などを行っています。
常勤ではなく非常勤の
働き方を続けてきた理由は?
これまでも何度となく「常勤にならないか」とお誘いをいただきましたが、ありがたいと思うと同時にお断りしてきました。私は「家庭の仕事をおろそかにしたくない」という気持ちが強く、体力的にも不安があるので、家庭と両立し長く働き続けるためにも、入社以来ずっと非常勤の看護師を続けさせてもらっています。
子どもの野球で毎週末に試合があった頃は、土日には夜勤が入らないように配慮していただいた時期もあります。こうしたプライベートを大切にするためにも、非常勤という働き方が私にはぴったりだったのでしょう。
現在は月に15日ほど出勤しています。2日働けば1日休むサイクルが多く、ごくまれに3連勤がある程度ですので、体力面でも安心です。ほぼ定時で帰宅できますし、シフト制の勤務なので、休み希望も柔軟に相談できます。

自分も家族も大切にできる
今の働き方が気に入っています。

今の職場での
働く喜びややりがいを
教えてください。
ご入居者様と対話ができることです。病院に勤務していたときは本当に毎日忙しくて、受け持っている患者さんの検査や処置に追われてばかりいました。
ホームでは担当する人数は多いものの、医療的な処置が必要な場面は少ないので、気持ちにもゆとりがあります。ご入居者様とたわいもない話で盛り上がるときもあり、楽しく働けています。理学療法士をはじめ、さまざまな専門スタッフと、困ったときに連携できるのも安心です。
ご入居者様の一人ひとりと
深く関わっているのですね。
そうですね。ホームは皆さまの生活の場だからこそ、最期の場に立ち会うことも多く、「最期を病院ではなくホームで」と望まれたその想いに寄りそった関わりが重要だと思います。あるご入居者様の最期が近くなったとき、甘いものがお好きだったので、ジュースを含ませたスポンジで口元を濡らしてさしあげたことがあります。
すでに、ほとんど口を動かすこともできない状態でしたが、その瞬間だけは喜ぶような声が聞こえました。ハワイ旅行が好きな方には、ハワイアンの音楽をかけてお看取りしたこともあります。ささやかですが、ご家族の皆さまにも喜んでいただけたように感じています。
ホームだからこそ、こうした最期の時間を提供できるのでしょう。ただし、このような判断や処置には正しいリスク評価が必要であり、必ず別の看護師やドクターと相談して、問題がないことを確認してから実施しています。
ブランクを経て
復職を希望する
看護師も多くいます。
ベネッセのホームは、私のようにブランクが長くても、きちんと配慮してくれる職場です。私も復帰当時は、医療知識や技術を忘れてしまっていないか不安でしたが、ホーム長がOJTを通常よりも手厚くしてくれました。短時間の勤務で「慣らし運転」をしたおかげで、少しずつ不安は減っていきました。
ホーム内には「全員が一丸となって、ご入居者様をサポートする」温かい雰囲気があり、困ったときはすぐ周りのスタッフが助けてくれます。看護師としての再出発を考えている方にも、ぴったりな職場だと感じます。
