介護職員初任者研修
かつての「ホームヘルパー2級」に相当する介護の入門資格です。基本的な介護業務が行えるよう、介護の仕事に必要な最低限の知識、技術、考え方を身につけます。1~3ヶ月程度で取得できる民間資格であり、研修時間は130時間、講習の最後に理解度確認のテストに合格して取得することができます。
介護スタッフとして就業する上で、「介護職員初任者研修」を必須としている介護事業会社も多いため、これから介護を始めようと検討している人は、まずは「介護職員初任者研修」の取得を目指す方がよいでしょう。
介護・福祉業界以外の人でも、「介護職員初任者研修」の受講生は少なくありません。家族介護のために勉強する人や、ホテル業界やタクシー業界など、高齢者の方にもサービスを提供するような業種・職種の方にも人気の資格です。
介護福祉士実務者研修
「介護職員初任者研修」より、深く広く知識や技術を身につけられる民間資格が「介護福祉士実務者研修」です。かつての「ホームヘルパー1級」や「介護職員基礎研修」に相当します。一般的には、上位資格の「介護福祉士」と区別して、単純に「実務者研修」と呼ばれることも多いです。
「実務者研修」は、「介護職員初任者研修」の内容を含んだ上、介護福祉養成施設で2年以上学んだことと同等な研修内容となっています。450時間、約6ヶ月程度の講習を受け、演習を行うことが、資格取得に義務付けられています。
「介護福祉士」取得のための必須資格であることから、ある程度現場経験のある介護スタッフが、ステップアップのために受講する資格です。「実務者研修」は、「介護福祉士」と異なり受検資格がなく、初心者でも習得することができます。そのため、「介護職員初任者研修」とセットで販売する資格スクールも少なくありません。
介護福祉士
介護の資格の中で唯一の国家資格が「介護福祉士」です。多くの介護スタッフにとっての、目標のひとつです。「介護福祉士」の資格を取得するにはいくつかの方法があります。
実務経験を積むルート(3年の実務経験および実務者研修の修了が必要)と福祉系高校、養成施設を卒業する複数のいずれかのルートを経て、年に1度実施される試験を受けて合格となります。
2023年の試験では79,151人が受検し、66,711人が合格しました(厚生労働省「第35回介護福祉士国家試験合格発表」より)。
介護福祉士を持っている従業員には手当を支給する介護事業会社も少なくなく、また、他の介護事業会社への転職時にも有利になる場合があります。