人に寄り添った看護ができて、
子育てにもいい環境です。

田部 美幸

正社員(常勤)/看護師

2007年3月入社

病を治すことが看護師の誇りと頑張った10年。ある患者様との出会いで考え方が一変。人生に伴走する介護施設で働くことを決意。子育てに関する待遇をすべて駆使して、現在、ふたりの子育てに奮闘中。

子育てに関する待遇をフル活用。
看護師としても母親としても、
毎日元気に笑っています。

正社員介護スタッフ 田部 美幸

母親を超えるために看護師を目指したと伺いましたが?

「親を超えることが親孝行」が口癖だった母は保健室の先生でした。定年前に退職し、整体院を開業するなど、人と関わっていないとダメな人で、周りからの信頼は絶大でとにかくカッコよかった。母のように、一生人のために働ける仕事として看護の仕事を選びました。
整形外科とER病棟に10年間勤務。私も動き回っていないとダメな人間なので、毎日忙しかったけど大変だと思ったことは一度もありませんでしたね。

それがなぜ介護施設で働くように?

退院したおじいちゃんの面倒をおばあちゃんが看られるのだろうか。病院で勤務しているときには、いつも心のどこかに、退院後の生活に踏み込んでいけないもどかしさがありました。そんなとき、河川敷で発見された高齢の女性が緊急搬送されてきて、身元がわかるものを探していて1枚のメモを見つけました。「自然に逝かせてほしい」。尊厳死でした。それがきっかけとなって、病院と患者様の想いは一致しているのか、助けることが本当に看護師の仕事なのか、もし自分の家族が治療を望まなかったらどうすべきなのかなどいろいろ考えて、“治す”以外で生活に寄り添った働き方をしたいと、終の棲家となる老人ホームを選びました。

実際にベネッセで働いてみた印象を教えてください。

あるターミナル期のご入居者様は、入居時には既に嚥下機能が低下し、経口摂取をやめていらっしゃったのですが、往診の先生に相談すると、「食べられるんじゃないの」の一言。食べたいものをお聞きすると答えはなんとコーラ。田部特製の“とろみコーラ”の誕生です。早速お風呂上りに召し上がっていただいたら、「天国だ!!」と両手でガッツポーズ。その後もいろいろとお召し上がりになり、コーヒーゼリーを片手に満面の笑みのお写真がご家族との最後の1枚になりました。ここは、その方の人生の最後の楽しみを見つけてさしあげることを頑張っているホームなのです。

2回の育児休暇を取得されたということですが?

最初の育休は会社にもまだ実績がなくて、復帰先が決まったのが1週間前。自宅からちょっと遠くて。でも、スタッフみんなが子供のために土日が休みになるよう協力してくれたり、「子供の具合が悪い」と保育園から電話があれば「すぐ帰りなさい」と言ってくれたり、本当にいろんなところで助けられました。
ふたり目のときには人事制度もしっかりと整備され、子育てとの両立のための提案などをしてくれて、いまではいろいろと融通を利かせてもらっています。

お仕事で特に心掛けていることはありますか?

昨年に父を亡くし、闘病中のつらそうな表情が記憶に残っています。だからご家族の方にはご入居者様のつらそうなお顔はお見せしないように、痛みを緩和してからご家族にお声を掛けるようにしています。ご入居者様はもちろん、ご家族のケアも看護師の仕事。いつも元気と笑顔を絶やさないのでず、ご家族の方ともとても仲良くさせていただいています。

これからの目標について教えてください。

まずは、私だからできることに、毎日一生懸命に取り組むこと。もうひとつは、子供たちに自分の背中を見せて育てること。職場に子供たちを連れてきてからは「あのおばあちゃんのために頑張っているんだよね」と家事を手伝ってくれるようになりました。弱い人に対してやさしく、困っている人には手を差し伸べられる、常に全力で頑張れるような人間になって、私を超えていってほしいですね。

同じ子育て世代の看護師の方に何かメッセージはありますか?

ここで働けばきっと生活も仕事もいろんな可能性が見つかります。ブランクなどで自信がもてないならなおさら一緒に頑張りましょう。看るのも人間、働くのも人間。人しかいない環境だから、人間に対する“熱さ”があれば大丈夫。必ず自分のモチベーションもスキルもあがります。それを実感している私がお約束します。

ホーム長から一言

田部さんは、ご入居者様だけでなくご家族の方の想いにも親身になって寄り添って対応してくれるので、看護師としてはもちろんですが、人としてもホームにいるすべての人間にいい影響を与えてくれる存在です。スタッフみんなに働き続けられるような環境を整えたい私にとって、彼女の頑張りにはすごく支えられ、勉強させてもらっています。

「社員一人ひとりの成長をともに描く」
ベネッセスタイルケアの看護