代表メッセージ Message

その方らしい生活をお客様と創りあげる過程で、ゆるがないスキルが身につき、それがあなたのキャリアの広がりになる。その方らしい生活をお客様と創りあげる過程で、ゆるがないスキルが身につき、それがあなたのキャリアの広がりになる。

みなさんは、少子高齢化が日本だけでなく世界の問題として起こっていることをご存知でしょうか。高齢化の速度は日本が突出しているものの、欧米諸国においても深刻な問題であり、アジアでも韓国・タイ・中国などは日本と同じかそれ以上の速さで高齢化が進むと言われています。このため、「充実した介護」について考えることは、世界共通で早急な対策が求められている重要なテーマになっています。その中でわが国の介護は、居住空間の在り方や介護用品などのハード・機器関連はもちろん、きめこまやかなサービスに対しても諸外国から注目が集まっており、当社のホームには各国から福祉政策を担う要人や介護事業参入を検討中の大手法人が数多く見学に来られています。

「近い将来、世の中の多くの仕事はロボットや機械の手で行われるようになり、人間から仕事が奪われる」という論文・報告書が発表されています。それは私たちが手がける介護業界でも起こりうることかもしれません。たとえば、車いすからベッドへの移乗介助を2人で行っていたものが、ロボットの手を借りて1人でできるようになるなど、体を使う仕事については、お客様とスタッフの両者にとって負担が少ない方法でできるようになる可能性があると思います。

それと同時に介護現場でのIT化も注目が集まっており、当社でも「サービスナビゲーションシステム」という、介護・看護記録のITシステムを自社開発、導入しました。ITやロボットには無限の可能性があり、当社は常に最新の動向をウォッチして、サービスや事業運営への活用を検討しています。しかしながら、その一方で、忘れてはならないことがあります。それは、あくまでも主役は人間であり、最終的な判断を下すのも人間だということです。我々が考える介護の核となる「その方らしい生き方を考え、寄りそうこと」は、人が人にかかわることでしか実現できません。介護を受けられる人が歩んできた人生を見つめ、どんなものに価値を置くか、どんな時に幸せを感じるか、それに応える方法を考え、共に生活を創る。そのような思考を持ったサービスは、どれだけ技術が発展したとしても人にしかできない高度な仕事なのです。また、介護の現場で他者の幸福に感性を働かせ、そこを起点にニーズを汲み取ってサービスを提供する過程は、実践する人自身を大きく成長させます。そうした働き方を通じて培われる「個に寄りそって価値を創造するスキル」は、介護に限らずあらゆるビジネスで通用するスキルと言えるでしょう。

私たちは、国内の高齢者介護へのニーズの高まりを受け、有料老人ホーム事業の拡大を進めています。近年では、老人ホームや保育園だけでなく、地域に向けた配食サービス、介護の相談窓口、仕事と介護の両立支援サービス、学童保育、ベネッセ シニア・介護研究所など、複数の新規事業をスタートさせています。そうした状況の中でありがたいことに、介護に可能性を見いだす企業からビジネスパートナーとして様々な相談をいただくケースが増えてまいりました。

世界で注目される日本の介護業界で27年の経験と実績を積み重ねてきた当社には、新しいニーズや最先端の知見に触れながら、様々なキャリアを描ける土壌があります。今まで介護に興味をもっておられなかった方も、そこを魅力に感じていただけるなら、当社についてより詳しく知っていただくことが、キャリアの新しい視点につながるのではと考えています。少しでも関心をもっていただけたなら、ぜひ一度当社イベントにお越しください。将来のキャリアと向き合うみなさんの一助になる有意義な時間をご提供できればと思っています。

代表取締役社長
滝山 真也